名言を吐く生き物としての演出家

 静電気の恐ろしい季節がやってきました。稽古場の入口の鉄製の取っ手に手痛い一撃をくらいつつ、入場。
 台本は第二稿が着々とできはじめています。そして、この間までなかったじゃんこれ、という小道具が増えてます。それもかなり変なシロモノなので作りがいがありそう。
 さて、今日の稽古風景のみどころは、なんといっても成島氏による演技指導。今回彼は出演しないため、あのトリッキーな動きが見れないのが残念ではあったんですが、そのかわりトリッキーな演出が飛び出す飛び出す。
「三歳児、おもちゃ売り場の前でお願いします」
「今だ、今こそバカになれ!」
「分身分身、分身で、分身!」
 字面だけ見るとなんだかわかりませんが(最後のは演出じゃないし)、そんなミッションに次々と応えてゆく役者陣を改めてすごいと思うのでした。