2006-01-01から1年間の記事一覧

劇団Kについて

今年を振り返ると、いつもより一年が長いような気がしてならないのは何故なのか。自分のブログを読み返してみても、1月2月あたりまで遡ると特に、関わった芝居・観にいった芝居など「これ本当に今年の話か?」と、自分の記述さえ信じられないくらいに遠い…

今年最後の

稽古場へ。 稽古自体は大晦日も元旦も返上で行われるのですが、ひとまず小道具類は出揃ったということで、僕は一足お先に帰郷支度。ならばせめて通し稽古を見て、荷積み手伝って帰ろう…と思いきや、到着時点ですでに通しは始まっているわ、搬出も手間かから…

乗り遅れるな

なんか、今日気がついたんですが世の中にはクリスマス、てなものがあるんだそうで。学のない僕にはよくわかりませんが、なんですか、いま流行ってるんですって、それ? 大ブームなの? みんなで樅の木見上げて電飾見つめて寒空の下、微動だにせず。 まあ、と…

お手柔らかにって言ったのに

予想通りというか何というか、物理的にトテツモナイ追加発注舞い込む年の瀬。『〇〇が〇〇するようにしてほしい』って、それはさすがに無理ですよね、ってネタバレしないように伏せ字にしたら誰の同意も得られない。将軍の吹っかける難題をとんちで切り抜け…

携帯は根源から断ち切ってください

Hula-Hooper 「嘘かもしれないけど、オリジナル」 作・演出・振付:菊川朝子 @新宿村Live この作品でおそらく年内芝居見納めです。 ここの主宰は僕と同い年(誕生日も誤差一週間以内)だそうなのですが、そんな人たちが制服着て学園モノ芝居をやるだけで自…

ジレンマワークス

別の場所で本番期間中の人もいるということで、あちこち代役入り乱れての稽古。混沌としていて非常に面白いのだけど顔と名前の一致にひと苦労する。 実は今回、あんまり出番ないのです。ほとんどの小道具が私物や市販品で事足りてしまう日常芝居なので、そん…

8ビット演劇

くねくねし 「洗濯鬼逃げた」 脚本:杉林充章/演出:小田井孝夫 @中野MOMO 預けた巨大な金棒を見に。それを振りまわす鬼を見に。 小道具を引き受けた段階で前半部の脚本は読ませてもらっていたのですが、ほんの数行でくねくねしと解る独特の文体リズム…

スピーディー

Ugly duckling 「スパイク・レコード」 作:樋口美友喜/演出:池田祐佳理 @新宿タイニイアリス 開演直後に、テーマの核心にあたるようなフレーズをいきなり投げつけられて、わからないながらも「ただごとじゃない何かが起きている」ドキドキ感だけで目を背…

アンデルセンより前に出る

火打ち箱 (こんなアンデルセン知ってた?)作者: 赤木かん子出版社/メーカー: フェリシモ発売日: 2006/09メディア: 単行本購入: 9人 クリック: 31回この商品を含むブログ (50件) を見る 僕が生まれた頃には既にデビューしていたにもかかわらず、現時点で単行本…

アットホーム極道

劇団上田 「上田一家物語」 作・演出:地獄谷三番地 @サンモールスタジオ

最下位からの急浮上

デス電所 「夕景殺伐メロウ」 作・演出:竹内佑 @下北沢駅前劇場 実は、かれこれ7年くらいに及ぶ僕の観劇歴の中、ぶっちぎりのワーストワンとして長らく殿堂入りを続けているのが他ならぬデス電所の『WORLDS END SAYONARA』という作品でして。もう昔のこと…

腹いっぱいの野蛮

「ルナシー」 監督:ヤン・シュヴァンクマイエル 普段あまり芸能人とか有名人を見かけてもテンション上がらない*1というか、「まあそりゃ同じ地球上に生きてるんだし、いてもおかしくないでしょ普通に」なんてドライな思考をしてしまう僕ですが、シュヴァン…

連れ去られて/ずっとそこに

東京ナイス 「九日目にはもう飽きている」 作・演出:岡田望 @こまばアゴラ劇場 そして十日目にはもう終わっている(休演日を除く)。七日目に観劇。 つかみどころのないものに腕をつかまれ引きずり込まれる。わかるとかわからないじゃなくて、設定に呑みこ…

小道具に必要なある種の演技力

公演終わって、一息ついて。一般市民的な日常の感触に戻る前にとイソイソと作った品物を、くねくねし小道具チームの方へと受け渡しにゆく。 前回のギター型チェーンソーにひきつづき、全長1m以上ある小道具です。なんだか一部の劇団からは僕が大きい小道具…

黒メルヘンと赤キッチン

奈落の存在しない劇場に奈落をでっち上げ、舞台セットを組むことなしに荘厳な螺旋階段と吊り舞台を据えた「裸のキャンドル」、無事終演いたしました。ありがとうございました。カナシイながらもハッピーエンドだった過去3回と比べ、いつになく暗黒童話感満…

勝っても負けても兜の緒

初日でした。 前回・前々回と共演(演?)した衣装のヤマギワさんから小道具を絶賛され有頂天になる。その後、初日打ち上げ解散直前に成島氏から別の小道具についてダメ出しを受け、天狗になりかけていた鼻が適度なサイズまでシュルシュル縮む。そうだった、…

そう来たか

小屋入り。 設営中に立ちはだかる悪意なきアルスノーヴァ七不思議の数々。 午後九時過ぎに現れた成島氏に異変が。『殻を破った』とでも表現しておくのが妥当なんでしょうか、この場合。

ええ声セレクション

小屋入り直前、景気づけにと2枚購入。これから終演日まで、劇場行き帰りの耳の友として。Fantasticアーティスト: APOGEE出版社/メーカー: ビクターエンタテインメント発売日: 2006/11/22メディア: CD購入: 1人 クリック: 33回この商品を含むブログ (202件) …

つじもとさんちは戦慄の館

小道具係というより給食係になりつつあります。 先日、稽古場を恐怖に陥れた品物を、さらに改良の余地を探りつつ今度は大量生産体勢に入る。これは消え物の小道具であり、食物。そう、言っておきますが、これ食べられます。しかも、なかなかおいしく食べられ…

完成間近

初めて通し稽古を見る。というか、いままで僕が行った時は常にエチュード三昧だったので、いわゆる稽古らしい稽古、台本をベースに反復するタイプの稽古を初めて見る。今回の芝居を一言でいうなら『究極の学生演劇』でしょうか。さらに、おそらく前回を上回…

あわてるな/おそるべき業務連絡

年末にむけていろいろ多忙に。 昨夜、おもむろに携帯が鳴る。知らない(登録してない)番号からだったのでおそるおそる出ようとするも、誤って切ってしまい、おそるおそるかけ直す。おそるおそるが高じて相手の名前を聞き取りそびれる。とりあえず間違い電話…

マッドサイエンティストの瞳は意外と澄んでいる

私生活での鬱憤をバネに完成させた、まがまがしい小道具を2点ばかり持参。先日お伝えした呪術的形状のアレと、夜中に薄ら笑いを浮かべてキッチンに立ち弱火でグツグツ煮込んで作った自信作のアレを、不透明な袋に詰めこんで。厳重警戒体制で運ばないと、傍…

100年の冬と花

演劇企画ミルク寺 「美しい食卓」 作・演出:柳井祥緒 @大塚・萬スタジオ 21人もの大所帯だからなのか、それとも4年近い東京演劇生活の賜物なのか、知ってる出演者の多いこと多いこと。といっても直接面識あるのは4人ですけど、この4人が4人とも揃って…

Only One より Only Once

ちょっとずつ小道具が仕上がっていってます。プランを立てた時点では当然ながらだいたいの完成イメージが見えているのですが、そこに向かう過程で人は未知の物体と出会うのでしょう。 何が言いたいかというと、作りかけで放置してある(塗装とか接着剤が乾い…

鬼気、危機、せまる

こちらも始動しました。それなりに長い付き合いなだけあって、僕にしては珍しくリラックスした状態で修行場訪問。あえて稽古場といわずに修行場といいます、それも荒行のたぐい。 成島氏は、もしかしたら稽古場という場所を信用してないんじゃないだろうか。…

秋のにおい

LiveUpCapsules 「しあわせあまたあめあられ」 作・演出:村田裕子 @新宿サンモールスタジオ 両側を客席に挟まれた舞台上に群生するススキと稲穂(確かめたわけではないけど多分本物、最前列に座れば膝に当たるほど近く)から漂うナチュラルフレーバーで、…

スウィッチ・オン

来年の話をして鬼のように笑おう。 というわけで来年1月の危婦人公演の顔合わせでした。1月といってもそんな、20日とか30日の話ではなくて、サンガニチ明けましたら即小屋入りで6日から本番です。芝居のみならず付随イベントも盛り沢山で、さあ一体どんな…

夢そのもの

五反田団 「さようなら僕の小さな名声」 作・演出:前田司郎 @こまばアゴラ劇場 すでにチラシの時点で面白すぎたのだけど、さらにその上、いや、ねじれの位置をゆく作品。 似ているものを強いて挙げるなら吾妻ひでおの「不条理日記」みたいだった、という友…

センチメンタル田園劇/隣の芝生は紺碧

野鳩 「アイム・ノット・イン・ラブ」 作・演出:水谷圭一 @ウエストエンドスタジオ 新境地、なのでしょうか。それともこれが本気の野鳩なのか。過去に一度しか見てない僕にはどちらとも判断つきませんが、ともかく笑う心積もりしかしないで見に行ったらホ…

犀と猟銃

オールド・ロッテン・ピロティーズ 「やわらかい旅」 作・演出:小田井孝夫 @プーク人形劇場 くねくねしとは似て非なる世界でした。ごく弱い力で延々と足の裏をくすぐられ続けているみたいな、陶酔の日常会話フロム異空間。わかりきったことを、いちいち言…