2007-01-01から1年間の記事一覧

今年最後のデスデスデス

クロムモリブデン 「スチュワーデスデス」 作・演出:青木秀樹 @下北沢駅前劇場 これを2007芝居納めに持ってくるか2008芝居初めに持ってくるか、ずいぶん悩んだものでした。どちらに据えるにもふさわしい快作なのは間違いなかった。

骨格公開

こゆび侍 「ドン・キホーテの恋人」/ワーク・イン・プログレス公演 作・演出:成島秀和 @王子小劇場 中間発表的な意味合いをもつ一日だけのプレ公演。舞台美術や小道具はほとんど使わないので、僕は何食わぬ顔して客席でスタンバイ。 最後に見た稽古から3…

迂濶フライング

その後、こゆび侍の稽古場にて1日遅れのバースデーサプライズ洗礼を受ける…はずが、18時到着と伝えてあったのに17時過ぎに到着したせいで先方のサプライズ段取りがメチャクチャになってしまい、なんかすいません僕のせいで、えっと、ありがとうございます、…

名前で呼ぶということ

演劇企画ミルク寺 「メルカトル試論」 作・演出:柳井祥緒 @中野劇場MOMO 受付を済ませて劇場に入り、舞台装置と目が合って思わず「おお」と声が洩れる。ミルク寺では恒例の美術と照明による先制攻撃を受けながら着席。

沈黙のすきまから(ネタバレ配慮)

小道具作らないかもしれません、とかなんとか前回言っていたことは撤回して、打ち合わせの末に...を作ることが決定。...と簡単に言うけれど、...のように...な物体を作るときは...が目立つ、という困難がつきまとうのです。本物の...を使う案も出たのですが…

ジャックナイフを持ったガンジー

The end of company ジエン社 「無抵抗百貨店屋上遊園地」 脚本・演出:作者本介 @神楽坂die pratze 以前も少し書いたと思うんですが、僕は1980年生まれで、つまり1999年には19歳で、2000年に20歳を迎えるはずの年齢で、だからこそ人一倍ノストラ某氏の予言…

縁の下でリミッターカット

先週、ついに今年7回目(律儀に数えたわけじゃないからそれ以上かも)の風邪を引いてしまったのでした。年々弱くなってゆく僕の体、このままでは30代で老衰とかいう快挙を成し遂げそうですが、そんな負け台詞も言ってられなくなります今日からは。たった2…

劇場内は禁煙

ジュース 「スモーカーズと危険なゲーム」 原作:マイケル・ハングリー/邦訳:蓬莱慎太郎(作・演出) @新宿サニーサイドシアター まずは、どう考えても『原作:マイケル・ハングリー』は嘘、という小ドンデン返しで幕を開ける、あきらかに日本人の手によ…

寝起きの思索に着地点はない

朝、起きる。と、頭が敷布団エリアから飛び出していることが最近よくある。つまり、僕の体が敷布団に対して30cmほど平行移動したことになる。そうやって僕の座標がズレたことにより、枕の上に乗っかっているのは頭ではなく肩とか背中で、結果的に軽いブリッ…

超変則リーディング公演

危婦人×アトリエタンタン共同企画 『これも、愛。それも、愛。』 危婦人 「贋作 チロルの秋」 原作:岸田國士『チロルの秋』 脚本・演出:スギタクミ @渋谷Gallery LE DECO 3 おそらく演劇のクレジットにおいて小道具以上に見かけないセクション、『切り絵…

原宿巡礼

渋谷方面へ観劇に向かうついで、誘われるように久しぶりの原宿途中下車。原宿といえば竹下通り、竹下通りといえばダイソー原宿店。いまだ一度も共感を得られたためしのないランドマーク。 都内でも屈指の規模のその店内、ちょっと時間をつぶすだけのつもりが…

ドラマチック無用

「遊泳禁止区域」 監督:前田弘二 @渋谷アップリンクX(レイトショー)

うつくしのアシンメトリー

北京蝶々 「コントローラー」 作・演出:大塩哲史 @早稲田大学大隈講堂裏劇研アトリエ

和室世界大戦

錦鯉タッタ 「『死の棘』から遠く離れて、それでもまだ、蚊帳を吊っている。」 構成・演出:山田零 @新小岩劇場 『死の棘』といえば、あんまり小説を読まないのに文学部に入り、ほとんど小説を読まないまま卒業した僕が唯一、いやさすがに唯一ではないけど…

緑色の刺客

9月のハイブリッド渾沌にて登場した埴輪で使用されていた『園芸用吸水スポンジ』。あのときの埴輪、大中小と三つ出てきましたが、僕が作ったのは大だけ(中身は厚紙と発泡スチロール)で、残り二つは役者の手によるものでした。中サイズのは実際に粘土から…

そして誰も生なくなった

五反田団+演劇計画2007 「生きてるものはいないのか」 作・演出:前田司郎 @こまばアゴラ劇場 おそらく五反田団史上もっとも人数の多い、もっとも大声で叫ぶ作品。

小細工万歳

カリフォルニアバカンス 「不審な集いは7階に。〜ガードマンは夜、悩む」 作・演出:佑里沢満人 @下北沢OFF・OFFシアター 当初まったく見に行く予定には組み込まれていなかったのだけど、というか公演の存在を知ったのが一昨日なのだけど、どうにかこうに…

起源に触れたような気がして

なんということもなしに、ただ不意にそのフレーズを思い出した懐かしさから、昔よく見ていたサイト「カオスは今日も雨だった」を検索して再訪、衝撃を受ける。 ひょっとしたら自分のルーツはここにあったのかもしれないという衝撃。 それまで何の興味もなか…

手紙も花束も散りぬるを

パパ・タラフマラ 「トウキョウ⇔ブエノスアイレス書簡」 作・演出・振付:小池博史 @アサヒ・アートスクエア ひさびさに遠出して浅草吾妻橋、うわさのあのビルディングにて。どうでもいいけどここの男子トイレはデザイン性が高すぎて、まるで金持ちの大豪邸…

いつの日か、喉元過ぎるまで

無事終了いたしました、と、いつものように書こうとして「無事」の定義を少し考える。 もっと精神的余裕があればよかった、というのが偽らざる感想ですが、本番3日前に剣が真っ二つに折れるというスーパーアクシデントの前ではそんな幻想を抱く暇さえなかっ…

おわりとはじまり

小屋入り日。まだ生きてます。そして、生きてゆける目処も立ちそうです。ひとまずは小道具地獄から奇跡の生還。 今まで小道具やっててこっぴどく感謝される*1たびに「そこまで大した事してないのになあ」などと思っていたのですが、今回あまりにも手が足りな…

胃痛クライマックス

小屋入り三日前にして最大の難関をどうにかクリアした数時間後、今までくぐり抜けてきた修羅場(だと思っていたもの)が霞んで見えるほどのレッドゾーンに不時着する。 これを乗り越えさえすれば必ず(何かはわからないが)何かがレベルアップすると信じたい…

支離滅裂へのチキンレース

ワワフラミンゴ 「この島の話」 作・演出:カップソバ*1 @阿佐ヶ谷アートスペースプロット いい意味で、と最初に断っておきます。 こんな中身のない芝居、見たことない。 中身がないと言っても、作りこまれていないわけじゃなく、高速回転する遠心分離機の…

突き破っても突き破っても黒い壁

ネタバレできないので切れ端の写真でお茶を濁す。 打ち合わせれば打ち合わせたぶんだけ立ちはだかる諸問題。ひとつひとつの規模はそう大きくないものの、ひとつ解決する間にふたつ新たな不安の種が飛び出してくる高難易度のもぐらたたき、どう攻略したものか…

こんな会社で働きたい

イデビアン・クルー 「政治的」 振付:井手茂太 @吉祥寺シアター

博愛の名のもとに

劇26.25団 「博愛」 作・演出:杉田鮎味 @王子小劇場 劇団○○とか××劇団というのは数あれど、そんなふうに挟んじゃった人達を僕は他に知らない。しかも挟まれた単語もなんだかよくわからない。この劇団名を知って以来ずっと観たい観たいと思っていた*1のです…

職業病(末期症状)

公園の遊具がビニールテープにしか見えない。

ジェネレーションどころじゃないギャップ

小道具第一次〆切到来。 今回、小道具に関して必要以上の綿密な時代考証はむしろ逆効果になるのでは、とかなんとか不肖ツジモト考えました。なぜならハイブリッド渾沌がやろうとしている芝居の核は当然「わたしたち古墳時代について頑張って調べました、とい…

アンチハイテクノロジー

古代演劇はむずかしい。 かつては歴史研究部なんていう部活に所属していた(奈良県なので、巷で人気の「歴史といえば」な戦国時代や江戸時代には脇目もふらず寺社仏閣古墳巡りがメイン)僕の頭の中からは当時の記憶が薄れて久しく、いちいち文献にあたらなき…

一秒前は闇

少年王者舘 「シフォン」 作:虎馬鯨/演出:天野天街 @下北沢ザ・スズナリ こういう言い方すると問題ありそうだけど、とか言いながらも結局言っちゃうんだけど、少年王者舘において脚本はあんまり意味がない。これはダンスやインスタレーションじゃないで…