手紙も花束も散りぬるを

パパ・タラフマラ 「トウキョウ⇔ブエノスアイレス書簡」
作・演出・振付:小池博史

@アサヒ・アートスクエア

 ひさびさに遠出して浅草吾妻橋、うわさのあのビルディングにて。どうでもいいけどここの男子トイレはデザイン性が高すぎて、まるで金持ちの大豪邸にいたずらしてるような後ろめたい気持ちになる。異化される尿だ。なに言ってんだ。
 生バンド演奏にオペラにダンスに美術装置の大仕掛けにと、見所がありすぎて僕の目は泳ぎっぱなし溺れっぱなしだったのですが、寸分の狂いもなく綺麗にまとめ上げる*1のかと思いきや意外とノイズ指向な一面もある間口の広さ。
 後天的とはいえ性格のヒネクレている僕は座席の配置をいいことに、舞台袖からちょこちょこ見切れる巨大な小道具の一部分とか裏方さんの背中などを楽しむ。よい子は真似しちゃいけない鑑賞法。

*1:あまりにも綺麗にまとまりすぎてる隙のない舞台を見てしまうと、ついついミスやトラブルを、それを乗り切る対処法を、つまりは生身のリアクションを望んでしまうのです。ああ悪い癖。自分がその立場だったら絶対イヤなのに。