2008-01-01から1年間の記事一覧

ありがとうさようなら腹痛

聖なる夜は昼過ぎから急性胃腸炎で点滴を受けておりました。今年二度目にして人生二度目の、年始と年末を華々しく飾る点滴。 それから三日間、今年最後の観劇予定だった北京蝶々も、こゆび侍の精算会も泣く泣くキャンセルして自宅静養し、現在なぜか熱海に来…

Don't trust over me まであと2年

何年かぶりに「年をまたいだ稽古期間のない年末」を迎えようとしています。気が楽かと思えば意外にそうでもなく、ついつい手癖で何か作ろうとしてしまう(小型のCDラックとか)あたり業が深いというか掃除が終わらないというか。 先日呼ばれた忘年会では『…

年の瀬タイムパラドクス

電動夏子安置システム 「そのどちらかは、笑わない。」 脚本・構成:竹田哲士/演出:高松亮 @池袋シアターグリーン・BASE THEATER 一度もスンナリ辿り着けたことがない劇場として僕とは因縁深い(いや、そもそも池袋自体が迷路なのです、多すぎる人、多す…

氷が溶け、夜が明け、夏が来る

こゆび侍企画公演、無事終演しました。面白かった/つまらなかった、それぞれに味は違うでしょうが皆様、こころに飴は持っていただけましたか? 現在地確認と冒険心の入り交じった企画公演でしたが、初めて観る方々、これがこゆび侍です。観慣れている方々、…

球体をめぐる善戦

知らぬ間に折り返してました残り3ステージ。決して明快なハートウォーミングものではないけれど、じわじわと心臓の奥のほう湯煎で蕩かして、まだ今年は降ってもいない雪融け水をそっと流し込むような希望が背後にチラつけば願ったり叶ったり。 きわめて個人…

3種アソートキャンディ

今日からいよいよ始まりました。 物語のオブラートを脱ぎ捨て感受性を直に撃ち抜く、こゆび侍アンプラグド『亡骸をめぐる冒険』 こゆび侍史上最速最大声量に挑む、集団ポエトリーリーディング『飴をあげる』 独自の手法による稽古を重ねた真骨頂作品、こゆび…

幕を上げる

家から稽古場までの所要時間が最後まで読めないまま、明日小屋入りです。 明日小屋入りですが、一旦ここで原点に帰り、台本の外側を生きる稽古が繰り返される。世間一般でいう「演技力」だけでは埋まらない部分をぎゅうぎゅうに埋め、台本の外側から内側へと…

呼び覚ませジャメヴュ

ニカセトラアーティスト: 二階堂和美出版社/メーカー: Pヴァイン・レコード発売日: 2008/12/05メディア: CD購入: 4人 クリック: 31回この商品を含むブログ (68件) を見る 「歌のコーナーになるたびにチャンネルを変えながらドリフ見てた世代」の僕にとって昭…

アウトローになりたい

試行錯誤を繰り返しています。試行3:錯誤7くらいの割合で錯誤しています。どうなるかなんてやってみなきゃわからないんだから、とりあえず全力で走り抜けてみて、崖から落ちても気にしない爆発しても気にしない、わたくし尊敬する動物はワイリー・コヨー…

降って湧いてグッて掴んで

Nichecraftは舞台以外にも小道具やります。懐かしい人からの連絡はそのまま仕事の依頼に雪崩れ込み。納期がこゆび侍の楽日までという恐ろしい案配ですが、長かろうが短かろうが面白いものには巻かれろ、の精神で行くことにする。 さて問題は、それをどうやっ…

踏みたがる人たち

うかうかしてる間に11月が終わる。12月、僕の生まれ月が近づいて来ます。この時季は普段なら血眼になっても見つからないような種類の小道具が当たり前のように売られてたり飾られてたりする書き入れ時。ちょうどそこにフィットする受注があればこそ、ですが…

横切る観音

五反田団 「すてるたび」 作・演出:前田司郎 @五反田アトリエヘリコプター

静謐系/現代文語会話劇

これからどんどん冬になるというのに切りすぎた(切られすぎた)髪で稽古場に向かう。おそらく2008年小道具仕事納めになるはずの現場は馴染みのアイツら、こゆび侍です。 最初の打ち合わせの際、成島氏が『小道具』ではなく『コラボ』と確かに言ったのを僕は…

襲名披露

さて、すでに手元にこゆび侍のチラシをお持ちの方はお気づきでしょうが、Nichecraft は一応正式に(若干見切り発車的に)小道具製作チームとして始動いたしました。 表向き、とくに今までと何が変わるわけではありませんが、小道具としての自覚と自信が身に…

黙祷シュガーコーテッド

クロムモリブデン『テキサス芝刈機』全日程終了しました。今回も連れてきてもらった二度目の関西、ありがとうございました。 いつものクロムらしさとクロムらしくなさのバランスはいかがだったでしょう。これが普通なのか異色作なのか新境地なのか僕は判断す…

円の次は角

これを書いている時点で伊丹本番初日初回開演時刻まで残り12時間半。まだ半日あるとはいえ12時間半経てば否応なしに幕は開きますし、その30分前から劇場のドアは開きます。あと4回しかない、早く始まってほしいような終わってほしくないような。 防寒の話の…

ただいま

早朝の奈良駅前に到着しました。一旦大阪に荷物置きに行くというのに何故か奈良行き夜行バスを選択してしまった僕の帰巣本能、いやいや何も考えてなかっただけ。とはいえ、東京暮らし6年目に突入した今でもやはりこの場所に立つと『帰ってきた』って感触は…

モリブデンズ最大の危機

を、どうにか乗り越えて残すところ東京あと1ステージ。今夜スタッフ全員の心臓が一斉に止まったあの瞬間。僕も小道具以外のことであんなに血の気が引くような思いをするなんて初めてかもしれません。青山円形劇場よ、今だけタイムマシンになってやり直して…

衝撃の真実

初日の魔物は意外にも身近な人物だった。演出助手と一緒にヒャアって声がハモりました。知らないところで『辻本を顔面蒼白にさせる会』みたいなのが発足してるんじゃないかと疑心暗鬼。 「演劇にしかできないこと」から「演劇ではできないこと」までを幅広く…

青山劇場の隣

作業着に着替えるという発想の欠如からか、よそ行きの服がどんどん減ってゆきます塗料まみれで。 作業を急ぐあまりに乾ききってない素材を膝に乗せて続きをやってからズボンふと見てギャーってなるパターンの繰り返し。学習能力ゼロ、ついでに握力もゼロ。5…

キャッチ・コールド・アンド・リリース

風邪をひかない秘訣ですか? そんなの、事実はどうあれ風邪ひいてないって断言する以外ないでしょう。そうやって自分を騙せば体調も騙されてついてくる。言い訳ならいくらでも思いつく、人より鼻水の多い体質だとか、鶏よりは体温低いとか、遅めの変声期だと…

グリズリーの飛び蹴りを想定

打たれ弱さが不甲斐ない。どんな仕打ちにも決して折れない強さが欲しい。 いいえ、精神論ではなくて小道具の話です。 かなり強度優先で作ってるはずの今回もそう都合よく事は運ばないもので、70%の力しか出してない稽古で小道具を壊してしまう人たちの来た…

コンティニューオアダイ

写真は僕の道具箱(これがないと何もできない)ですが、この散らかりようを維持したまま縮尺だけ変えれば僕の部屋になります。数多くの製作途上品と試作品と失敗作の破片が折り重なって廃墟の如し。もはや足の踏み場という概念もない。自宅で手軽にサルベー…

チョップする者される者

初日は満員でした。 観劇とは客席の雰囲気込みでの行為だと分かっていても、今回のゲネプロと本番のギャップには説明できない謎の力が作用しているみたいです。ゲネと同じ台本とは思えないほど格段に見応えを増した演技の質と、ゲネではあんなに何事もなかっ…

明けない夜はないこともないが僕は幸い見たことがない

山ほど残務を抱えての小屋入りでした。小道具やってて初めて「これはもう間に合わないんじゃないか」と開き直りそうになるくらい切羽詰まっていて、というか、到底終わりの見えない作業量だったわけですが、苦肉の策で骨を断つとはよく言ったもので(言って…

追い詰められて世界は回る

いつものことですが、ついに突入しました小屋入り3日前の修羅(いつもより3割増)。稽古場にいるのに目の前の稽古もほとんど見られず、右手を水溶きボンド素手塗りでベタベタさせながら左手に持った携帯でクロムの打ち合わせメールをやりとり、膝の上に得…

ポテンシャル頼み

どんなに忙しくても今回の地点とHula-Hooperだけは絶対観に行くという誓いを絶対すっぽかさざるをえないことが、いよいよ確定する。果たせなかった(いつもそう!)自分との約束。ごめんよ自分、あとで何かおごるよ自分。 うかうかしてたら本番は来週の今日…

早期発見のためのデストロイ

左の頬が腫れていますが右の頬を差し出した覚えはなく、ましてやクルミなど隠し持ってはおりません。抜歯後の痛みにうずくまる暇もなく、テキサス小道具練り直し。 一人で考えていて煮詰まったら稽古を見て新たな着想を絞り出す、というのが従来の僕の常套手…

ついに親を知る

本日10月10日は目の愛護デーだそうですが、僕は親知らずを抜きました。目には歯を。不平等!

物体PMP

稽古場へ向かう途中で、持っているハンズの袋をちょっと開いて中を覗いてみる。 ここまでよくわからないものは久々に作ったな、という印象。 たとえば今までの小道具は、事情を知らない人に横から覗き込まれたとしても「なんでそんな物持ってんの」と不思議…