球体をめぐる善戦

properties2008-12-12

 知らぬ間に折り返してました残り3ステージ。決して明快なハートウォーミングものではないけれど、じわじわと心臓の奥のほう湯煎で蕩かして、まだ今年は降ってもいない雪融け水をそっと流し込むような希望が背後にチラつけば願ったり叶ったり。
 きわめて個人的な強い思い入れから作り上げた小道具のひとつは、冷静に作品全体を眺められるようになった今ごろになって、とんでもなくハードルの高い説明ぜりふに彩られていたのだと遅蒔きに気付く。しかも相手は数少ない『口から言霊を放てる女優』*1の一人ときたもんだ。その言葉が嘘にならぬよう、輝け、輝けと客席後方から連日念じる。

*1:「声がよく通る」とか「滑舌が良い」とかの次元を無視してもなお「相手に言葉を届ける」ことができる役者、というのは存在するのです。