2006-07-01から1ヶ月間の記事一覧

即興半狂乱

小道具、と呼べるほどの小道具は今回あまり出てこないのですが、にもかかわらず『小道具』とクレジットされている以上は、それに見合うだけの仕事をせねば報われまい。そう思って気合い入れて作成した粉レポートを手に稽古場のドアをくぐる。と、増えている!…

ブレインストーミー

粉の研究はつづくのでした。 ホームセンターで、百円ショップで、ネット通販で、インスタントコーヒーからアスベストまで、あらゆる粉状の品物をリストアップしては安全性と予算を照合し、切り捨てながらも芋蔓式に連想ひらめきを探ってゆく作業。気の遠くな…

劇場フル活用

空気ノ機械ノ尾ッポ Vol.10「X」 作・演出:松川晃子 @中野ザ・ポケット 初見ですが10周年とのことで。 舞台があるのに舞台を使わないとか、ひとつの言葉尻をめぐって延々の攻防戦とか、たとえセリフが聞きとれなくてもリズムで見せきるとか、客席で暗算さ…

何かの儀式

夜から、こゆび侍稽古場へ。なんだかんだで旗揚げ以来皆勤参加なのですが、今までどこの劇団でも見たことない稽古形態をとっていて驚く。あれは何て言うのだろう、宇宙塾メソッド? 薄明かりに誘われゴキブリ行き交う部屋で、さまざまな粉を試す。象牙色のや…

あの頃はあの頃で

藤本和也『ふらふらふらり 第一部』『ふらふらふらり 第二部』*1読了。いろいろ我が事のように思い出すシーンもあったりなんかして、なんと言ったらいいのかわからんくらい僕の琴線と涙腺を刺激される。 詳しい感想については『第二部』巻末の解説が、これま…

悲しき運命

高円寺から都立家政駅まで歩いて帰る。健康のためとか電車賃をけちろうとかいう理由では全然なく、むしろ理由など何もなく、ただ歩く。 途中、民家の横を通りかかると中から「ピザピザピザピザ…」という声がした。この子は自分が今から恐るべき巧妙な罠に巻…

蝉から始まる夏の芝居

chon-muop「物語まみれ」 台本・演出:櫻井拓見 @高円寺明石スタジオ 散乱した部屋、前の住人の荷物、いなくなった猫、巨大な着ぐるみの猫、ノイズで体操する隣人、完全デジャヴ説、関西弁とガンジス河への偏見、些細なことしか知らない予言者、絵を送りつ…

もんじゃの街で夏が凍る

ククルカン「クローバー:夏」 作・演出:加東航 /並行上演 ハカマ団「ハカマダンスイッチ」(作:袴田長武) /同時開催 ユカイハンズ写真展「ナツミカンズ」 @月島TEMPORARY CONTEMPORARY タイミングよく雨を回避して月島へ。 成長する舞台美術・ハカマ…

続行

観劇ラッシュが続いてますが(今週末も予定が詰まり気味)、よそさまの芝居を見れば見るほど小道具やりたい欲が膨らんでゆく。演劇スイッチが入りっぱなしなのか、くねくねし終了からまだ一ヶ月も経過してないはずなのに、なんだかもう半年は働いていないか…

まじめにふまじめ

シベリア少女鉄道「残酷な神が支配する」 作・演出:土屋亮一 @吉祥寺シアター 感動的なはずの台詞が笑いに変わるダブルミーニングの嵐。演劇にしかできない本物の悪ふざけ。シベリアらしさ、だけしかない今回。潔い。 これを大阪へ持って行って受け入れら…

労働とは

印刷所で働いているわけでもないのに、印刷機械の中に腕をつっこむ。事故ではないです、修理のために自らつっこんだ腕は黒くインクまみれ。出てきた原稿もインクまみれ。触るものみなインクまみれ。もはや石鹸じゃ無力なので食器用洗剤で手を洗う。そんなこ…

見えない鍵盤をたたくのだ

テルミン大学 演奏発表会 教授:佐藤沙恵 @五反田アトリエヘリコプター 入場無料にひかれて行ってみる。とはいえ僕とテルミンの因縁はけっこう深く、むかし通販で7500円(テルミンのなかでは安物の部類)のものを衝動買いして工学部生の友人に自慢気に見せ…

三谷幸喜のウイスキー割り

カリフォルニアバカンス「パジャマと毒薬 『忘れてしまった毒薬』編」 作・演出:佑里沢満人 @下北沢OFF・OFFシアター

悪夢、幻覚、はたまた映画

遠方まで映画を見にいく横浜美術館、イメージフォーラム・フェスティバル2006。ツジコノリコ監督「砂とミニハワイ」。52分/ビデオ/2005。 いきなりツジコノリコといわれても大半の方々がクエスチョンマークを頭上に浮かべるでしょうから解説しておきたい気…