今年最後のデスデスデス

クロムモリブデン 「スチュワーデスデス」
作・演出:青木秀樹

下北沢駅前劇場

 これを2007芝居納めに持ってくるか2008芝居初めに持ってくるか、ずいぶん悩んだものでした。どちらに据えるにもふさわしい快作なのは間違いなかった。
 詭弁、逆説、語呂合わせ、とにかく手段を選ばない言葉の選び方と巧妙な論点のずらし方は毎度ながら、いつもより一歩深い(重い)ところに踏み込んだ感のある今回。とはいえ、間違っても社会風刺とかメッセージとかには繋がらず、バイオレンスハッピーエンドなる前代未聞の世界が成立してしまうのは流石のクロムモリブデンです。ふざけているのか本気なのか判らないやつが一番怖い、とは誰かの言葉ではなく僕の経験則ですが、そういう狂気が炸裂していた『散らかして片付けない』芝居。