小細工万歳

カリフォルニアバカンス 「不審な集いは7階に。〜ガードマンは夜、悩む」
作・演出:佑里沢満人

@下北沢OFF・OFFシアター

 当初まったく見に行く予定には組み込まれていなかったのだけど、というか公演の存在を知ったのが一昨日なのだけど、どうにかこうにか当日券にて滑り込み観劇。『つまらない芝居を見せられる』よりも『面白い芝居を見逃す』ほうが何倍も悔しい性分な僕の直感が「これは見といたほうがいいのでは?」と控え目ながら囁いたのです。
 普通ここまでやれば少なからず悲壮感ただよわざるを得ないだろうに、幽霊に取り憑かれUFOに攻撃され仮面に呪われても危機感ゼロをキープできる鉄壁のコメディ構造設計に感嘆する。ダンベルから電飾まで多岐にわたる、針の穴にトコロテンを通すかのような細かいくせに力任せのバカバカしさ、なのに、伏線は一つ残らずきっちり回収して帰る几帳面ぶりとのアンバランス加減。「バカみたいなんじゃない、バカなんだ!」は記念碑に刻めるくらいの名言だと思います。