劇場内は禁煙

ジュース 「スモーカーズと危険なゲーム」
原作:マイケル・ハングリー/邦訳:蓬莱慎太郎(作・演出)

@新宿サニーサイドシアター

 まずは、どう考えても『原作:マイケル・ハングリー』は嘘、という小ドンデン返しで幕を開ける、あきらかに日本人の手による脚本。
 おそらく誰もが知ってるあのゲームのルールを全然知らない人に一から教えるときに生まれる不思議な優越感とか、その場のノリが暴走して支離が滅裂する過程の一部始終とか、そんなところから端を発した『重箱の隅をつつく笑い』を、つつきすぎて重箱が分解してしまうまで執拗に繰り返す。それを見つめる僕らは70%の失笑と30%の苦笑をブレンドした表情で「あーあ壊れちゃった」とかなんとか言いながら、とにもかくにも笑うしかない。
 自称「ポストナンセンス・コメディ」のキャッチコピーは言い得て妙でした。ナンセンスさえ通り越した先にある、もはや笑いなのかどうかもよくわからない姿をしたものがグッタリと横たわる90分。