空白の五年間

ダックスープ・プロデュース 「この世界から消える魔球」
作・演出:ブルースカイ

@下北沢ザ・スズナリ

 時空の隙間、骨伝導の関係、中だるみの予言、途中でカーテンコール、映写済みスクリーン、おお牧場は緑、そこそこのレベルのダンス、ヨーヨーが上手い野球選手、チケットは売れたことにする、店という字が回転*1、布団1枚の上に7人、回想シーン中に人類滅亡。どうでもいいシーンが気絶するほど格好よく、どうでもいい伏線がどうでもいい結果を連れてきて、どうでもよくない重すぎるストーリーを木っ端微塵に笑いのめして浄化する。
 ブルースカイさんが飽きないかぎり、ナンセンスに未来はある、と思います。意味とか無意味とかの二元論を超えて、数々の「こんなこともできる」「こんなことをする自由もある」を見せつけながらも、見終わった観客の頭の中には何一つ残さず去ってゆく、まさにこの世界から消える魔球。

*1:個人的には、このシーンこそブルースカイさんが実力を100%出した姿だと思っている。