天才詐欺師と呼ばれたくて

  • 通し稽古でした。全体的に良好。以上。
  • とだけ書いて終わらせたくなるほどに今回の作品、小道具に限らず未解決事項が極端に少ない。100点の人と70点の人との演技の差を詰めるだとか、そんな現実的な課題しか残ってない。そんな現場で小道具あらかた作り終えてしまった僕ができることはといえば、役者経験も演出経験もないのに真顔で細部にアドバイスを施すことくらい。
  • いや、もうひとつあった。それはディテールに凝ること。演劇の小道具としての仕事はすでに終わったも同然*1なので、ここからはこゆび侍の小道具としての仕事をするよ。つまり、客席に向けてじゃなく役者に向けて、もっと言えば役に向けて働きかけるリアリティの追求です。至近距離から覗き込んでも見えるか見えないかのところ、役を演じる人間しか見ることのできないようなところにまで細かい設定を張り巡らせる。演劇は嘘ですが、嘘をついてる本人が嘘だと思ってなければ、それは本当になり得るのです、きっと。

*1:あんまり言うと成島氏は優しいから小道具を増やしたりするのでやめておく。