稽古場の借りてきた猫

 スタッフが稽古に顔を出す。べつに珍しいことじゃありません。稽古の合間、休憩時間に小道具のことで演出と相談する。普通のことだし、それが仕事です。
 でもその先がいけない。相談を終えてからの、残りの休憩時間をうまく過ごせない。休憩中は周りの人たちも緊張感を解いて雑談しているのに、その輪の中に入っていけない。
 なかにはこんな態度を「仕事に集中してる真面目な人」みたいに解釈してくれる優しい人もいるようですが、それは買いかぶりすぎというもので。本当はただ人見知りが激しいだけなのです。なおかつ口下手なので話したいことの半分も相手に伝えることができず、たまに話し掛けられても気の利いた返事ができず、結果「いつも稽古場の隅で所在無さげにしてる人」というキャラクターを獲得しつつある現状。でも、ほんとはもうちょっと気さくでいい奴なんですよ(たぶん)、という意味合いも込めての「稽古場の借りてきた猫日誌」ですが、このブログは主に自分の家で更新するので、そういう意味では実質イエネコ日誌です。なにを言ってるんだろうか僕は。