真夜中の一点集中

 万年床の上が作業場です。つまり行き詰まったらそのまま眠りにつける環境で、昨日は夜を徹して小道具作り。
 ただ、作っているモノ自体が、なんというか、それを「夜中に作る」って行為が、公演のためとは別な歪んだ情熱を思わせる代物でして。作っているうちに精神面が暗いほうへ暗いほうへと傾いてゆき、気がつくと自分でもどうかと思うほど「それ作り」に没頭してました。
 苦労のかいあって西島さんからも「よくできてる」と言われ、すっかり自信を取り戻す。重い荷物を運んだあとの右肘の鈍痛も苦にならず。
 褒められりゃ舞い上がる叱られりゃ縮こまる、そんな単純な仕組みで動いているのです人間なんて。僕はその振幅が人より大きすぎるだけ。