ちょっとずつ進む

 昨日の試作品が好意的に受け入れられ、ひとまず安堵…いや、この際はっきり言おう、こうやって稽古場のご機嫌をうかがいながら徐々にみんなと馴染んでいこうという姑息な作戦、ひとまず成功。ヒトをモノでつっているような気分に若干の後ろめたさを感じないでもないですが、そもそも小道具自体がそういう役職なので致し方ないです。
 今日は主にもう一人の小道具さんと役割分担の打ち合わせなど。小道具にも種類によって得手不得手ありますが、この日あらわれた小道具さんの得意分野(刃物系・金属加工系)が、実はそっくりそのまま僕の苦手分野だった…という出来すぎた偶然に、思わず「酒井さん」なのに「神さん」と呼び間違えそうになる。
 稽古時間内に打ち合わせが終わらなかったこともあり、稽古後、制作さんらと一緒に阿佐ヶ谷の「満塁ホームラン堂」という店にて軽く飲む。駄菓子屋と居酒屋が合併したような、なんだかわからないけれど不思議な店でした。
 終電に飛び乗ったとたん気温差で眼鏡がぶあーっと曇る。なにも見えない。そんな師走。