寒暖思想

 さむい、が一人で歩く夜道での口癖になりつつある冬の入り口ですが、地味で地道な実験は続くのです。
 予算ゼロで小道具の試作品(あわよくば完成品)を作るという試みは成島氏の要求ではなく、どうにかして自分ちの端材を減らしたいという個人的な理由から。が、それにしても材料費のことを考えなくていいのは非常に気が楽というか、何がどうなろうと完全に自己責任しか発生しないので、純粋にアイデアだけを抽出することができるのです。もとよりあまり計画性も基礎知識もない僕にとっては、この段階で何が/どうすれば/どうなるのか、見究めるだけでも大きな一歩。ちらかった部屋のあれこれも大いに役立つというわけ。
 そういうことで、今日は満足のいく結果に口許をほころばせながらプラスチック製の使い捨てコップをライターであぶるという、地味で地道で、それでいて傍目には危険人物にしか見えない実験を繰り返していました。小道具的な発見ももちろんあったんですが、今日いちばんの収穫は「やっぱり火は暖かい」ってことです。