えんげきの処方箋

1:自筆のメモ書きが汚すぎて読めないことがある。
2:たまに稽古場へ手ぶらで向かうと忘れ物をしたかと不安になる。
3:疲れているのに寝つけない。
4:そのくせ睡眠不足が苦にならない。
5:いつのまにか指先に身に覚えのない生傷*1が増えていたり、絵の具まみれのボンドまみれになっている。

 …以上の症状が出たら本番間近の合図です。3と4は遠足前夜の子供の理屈。場数こなすうちに馴れてくるかと思っていたんですが、どうやらそうでもないらしいのは、やはり毎回違うからなのでしょう。劇団が、脚本が、演出が、劇場が、出演者が、スタッフが、作る小道具が、……要するに「すべてが」違う。そりゃ馴れませんって。そりゃ飽きませんって。
 あと4日で幕が上がります。ひさびさに本番間近の合図その6:稽古からの帰り道に動悸に襲われる、が出ています。これは相当いい作品ができあがる予感。もっとドキドキさせてほしい。もちろん観客目線として。スタッフ目線でのドキドキとか、ましてやハラハラは要らないですから。

*1:僕はこれを密かに『聖痕』と呼んでいます。ただの気休めです。