しあわせは阿佐ヶ谷にあり
吉田氏との最初の出会いは小指侍の稽古場でした。人見知りの僕は同じく人見知りの人をすぐに見抜ける目を持っているのですが、吉田氏はただの人見知りじゃありません。
「やたら演技に味のある人見知り」でした。
それから数か月。4月25日の吉田氏のブログを読んで、僕はすっかりファンになったのです。
参照:http://ameblo.jp/santiago-arashi/entry-10011756555.html
芝居をやる動機のくだり、自分の考えと相通ずるものがあって感銘を受ける。ふだん話題の引き出しが極端に少なく、10分以上の日常会話がなかなか続かないくせに、人一倍他人から構われたい(だから変な小道具ばかり作って皆の気を引こうとする)自分としては。
いきなり話がそれました。戻りましょう。
- サンチャゴ 第4回公演「そこは、しあわせの国。」
- 作・演出:吉田海輝
@阿佐ヶ谷シアターシャイン
とまあ、上記のような理由で大いに期待をふくらませての観劇でしたが、これが大当たり。登場人物全員が過不足なく面白いのもさることながら、緊張と緩和、と見せかけていきなり爆発、さらに緊張させ緊張させ、爆発寸前にまさかの緩和。まるで先が読めない。手の中で踊らされる、ってのはこういうことを言うのでしょうか。
終演後、ものすごくよかった旨を吉田氏に素直に打ちあけると、「だとしたら心が病んでますね相当」と言われる。ええ、それはもう。そのセリフが褒め言葉にしか取れないくらいに。