箱詰めブラックジョーク/充実時間

 ひさびさに昼夜の劇場ハシゴ。大学時代は暇と体力持て余して、しょっちゅう行ってたもんですが。
 高校演劇をやってたでもなく、いまだにシェイクスピアすら未読未見の僕にとって、生まれて初めて読んだ戯曲はまぎれもなく『もぐらたたきの大きさ』なのでした。我ながらなんという変則的な入り口だろうかと思います。本物の生きたヤギを舞台上に意味もなく出し、進行の妨げになるようなら随時撤去する(ヤギ退場システム)なんてト書きにゲラゲラ笑いながら、きっと無意識のうちに僕は「面白けりゃ何やったって許される」という精神を小劇場の大前提として叩きこまれていたのでしょう。この人のおかげで、どんな無茶な発注にも動じない現在がある*1といっても過言ではない、そんなブルースカイさんの新作を楽しみに行く。

Oi-SCALE「オムニバス of OiOi Vol.2」
 #1『エレベーター☆エレベーター』作:ブルースカイ
 #2『朝顔』作:青木豪(グリング)
 #3『ジミーとペイジの3畳間』作:ノゾエ征爾(はえぎわ)
 #4『プロレタリア』作:林灰二
  構成・演出:林灰二
下北沢駅前劇場

 終演後、ベタポ山崎さんから野鳩の小道具さんを紹介していただく。美術系精巧造形派の中島さん、ざっくりアイデア勝負の僕、タイプは違えど一瞬で意気投合し、同業どうしじゃないとわからないであろう愚痴を初対面なのに言ったり聞いたりしあう。とりあえず現状マイナーな小道具職の待遇向上を目指そう、というところで意見が一致。トカゲを間近で見せてもらったり、小道具バラシを手伝うってほどでもなく中途半端に手伝ったり(段ボール押さえてただけ)する。
 あぁ、そういえば発泡スチロールどこで買ってますかって聞きそびれた。なんてまあマニアックな質問。

*1:あまりに無知だった昔の僕は、「制作」募集を小道具「製作」募集と勘違いして猫ニャー制作部の門戸を叩いたことが一度あります。