めのたまをみひらいて

 風邪完治しました。
 以前ただの観客として見た第2回公演『椿ダイエット坂』で、僕は「外国のお菓子のようなサイケデリックな味わい」みたいな感想を書いてた*1んですが、今回の稽古を見、台本を読んで、その表現は間違ってなかったんだなと改めて認識。他のどの劇団とも似ていない*2とまでは言わないが、少なくとも何と何から影響を受ければあんな作品に仕上がるのか全然わからない。作風そのものに対する好き嫌いはきっと大きく分かれるんだろうけど、ひと口ふた口おそるおそる手をつけるうちに何故だか癖になってゆく。いわば、演劇界のドクターペッパー
 そんな蛍細工ですから、個人的な観客目線としてクレハさんにはとことん好き勝手な演出をしていてもらいたいし、ぐうの音も出ないくらいまで世界観まきちらしてほしいと思う。
 全面改稿宣言からわずか3日で完本して断然面白くなった台本と、あまりにも重大なアクシデントを乗り越えて下された無謀と紙一重の大英断。あとひとつ、何かが揃えば三種の神器になる。今必死に作っているコレが、そこに並んでくれればと思う。製作過程としてはあとひとつ、サハラ砂漠に落っことした一粒の白胡麻を探すような作業が残っているけれども、それさえ終わればゴールは間近。誰がなんと言おうと間近。だってあと二週間、切っているのだもの。

*1:http://d.hatena.ne.jp/properties/20050903

*2:強いて言うなら、もしも宝塚に秘密の地下劇場があったとしたら、きっとこんなふうな芝居を上演しているのではないかと。宝塚歌劇、観たことないのだけど。