カットイン冬/確変俳優

 寒くなるのが急すぎて長袖の準備が間に合わない。われわれが子供の頃は…と小言の一つも垂れたくなるほどに、最近の気候はフェードアウトって技術を知りませんね。デジタル世代の象徴みたいに突如切り替わる寒と暖。「もう9月なのに半袖でクーラー」と「まだ9月なのに毛布かぶって生姜湯」の両方を数日間のうちに体験し、僕の衣替えは毎年のように風邪に追われて慌ただしく始まる。どうにか今年はお腹壊すだけで踏みとどまりました。
 さてメタ農。今日の稽古において、ある一人の役者魂、いや違うな魂ではないな、なんだろう、役者エクトプラズムが炸裂いたしました。演出家をして「神業」とまで言わしめた、他に類を見ないタイプの個性。トリッキーなことしかできないという不器用さがとても眩しい。
 台本は少しずつ少しずつ増えていってます。まだ役者の誰も読んでいない『隠し台本』なるものがあるらしく、そこから1つ2つ3つ追加でポコポコ現れ出るアイテムたち。もっと突っ込んで聞けばまだいくらでも出てきそうな気がして、ちょっとだけ恐くなり話を逸らしたのは気のせいじゃありませんすみません。