満身創痍のアンチテーゼ

  • やっと半分折り返しました。白髪が3本増えました。手先だけ体温が異常に低いです。鼻が詰まりすぎて自分の豚鼻で目が覚めます。劇場入り時間にギリギリ間に合う計算で家を出たのに30分も早く着くという不思議体験しました。それでも僕が来る日も来る日も劇場に通うのは、小道具がどんどん破損してゆくから…ってのもありますが、ひとえに「観たいから」です。成島氏の内面を引っ張り出して舞台上にちょこんと置いたような作品。
  • 成島氏の近くにいると、この人天才なんじゃないかと思ったり、そうでもないんじゃないかと思ったり忙しいのですが、少なくとも劇場入りしてからの彼にはほぼ迷いが見えない。演出の変更点にしても、口頭で聞いたときには「それはどうだろう」とか一度は思うのですが、百聞は一見に如かずを地で行くように目の前の作品は僕の杞憂をびゅんびゅん追い抜いてゆくので一瞬でも疑った自分が恥ずかしくなる。
  • キリンバズウカ主宰・登米さんと話したとき、成島氏の舞台美術センスについて「才能の良し悪しじゃなくて、小さいころ積木遊びが好きだったんだろうなと思わせる組み方」と分析されていたのが印象に残る。そういえば今回の美術、とてつもないのです。具象抽象入り乱れつつ不思議な調和に守られているような感覚に陥る。