バスタブ女神と五百万の毒婦

  • こゆび侍「エスカルゴ」無事終了しました。ありがとうございました。前頭葉がチリチリするような景色は、皆様の目にも見せることができたでしょうか。
  • 何を書いても自伝的になってしまう作家・成島氏が『虫』というオブラートなしで真正面から挑んだ不安克服への記録、として台本読んでました。自分の作品の中で、自分の作品を否定する側の人間に正論を言わせる精神の度量は見習わねばと思う。
  • 教員免許も何も持ってない僕ですが、男子校へ教育実習に来た先生ってこんななのかも、と錯覚するような座組でした。男というよりは男子と呼ぶのがしっくりくる、揃いも揃ってやんちゃくれシャイボーイズ7人。人と上手に話せない僕からどれだけ多くの口数を引き出してくれたことか。
  • 小道具というより「小細工」とクレジットされたかった。ともすれば「小道具?何かあったっけ?」となりそうなくらい目立たない細やかさで、詩集の装丁を無駄に豪華に彩ったりしてました。手に持ってじっくり眺めでもしないかぎり判らないくらいの小細工、内輪受け狙いと言われてしまえばそれまでではありますが、内輪が楽しめないものをどうやって外輪に楽しませられようか。演技のテンションを維持させるためならどんな深い縁の下にでも潜ってやると息巻いてやりました。
  • その甲斐あってか、ポジティブな意味で『これ以上のものは今のこゆび侍には作れない』って地点にまで登り詰めた気がした28日夜の完成度。それでも半分戯れに「まだ行けるんじゃないの?」とけしかけたら、部分的とはいえ本当にまだ行ってしまった翌日昼夜。まだまだ公演期間が長かったなら、さらに上限知らずに伸びていたのかもと考えると、いまから次回が楽しみで仕方がない。
  • 写真は、おそらく誰の目にも見えなかったであろう小道具『主人公の妻が読んでいた文庫本』の表紙。