オードブル・ア・ラ・カルト

Mrs.fictions
「15 minutes made vol.6」

@池袋シアターグリーンBOXinBOX THEATER

  1. ロロ 『ボーイ・ミーツ・ガール』 作・演出:三浦直之
  2. 劇団掘出者 『パーフェクト』 作・演出:田川啓介
  3. 劇26.25団 『隣人と祝福』 作・演出:杉田鮎味
  4. バナナ学園純情乙女組 『遊ぶカネがほしかった』 作:中屋敷法仁(柿喰う客)/演出:二階堂瞳子
  5. ワワフラミンゴ 『早く行け』 作・演出:鳥山フキ
  6. Mrs.fictions 『まわる』 原案・脚本:今村圭佑/構成・演出:生駒英徳

 参加6団体中3団体が初見でした。
 トップバッターで得意の水芸を披露しちゃうロロの思い切りの良さもさることながら、前作の半分以下の水量で倍以上のカタルシスを産むスラップスティック惨劇は加速度を増すばかり。同一人物が書いてるはずなのに伝言ゲームのごとく話が横へ横へと滑走してゆく混線ぶりにくらくらする。
 文字通り「関係性の不条理演劇」を体現した掘出者とか、劇26.25団も15分しかないというのに相変わらず登場人物全員が自家中毒を起こしていて、愛しづらいわ憎みづらいわで大好きなんですが、なんだかんだで今回僕の一番の感動ポイントは袴田さんの美術だったりするのです。よくもまあこれだけバラバラな個性を集めたなと思うくらい学級崩壊寸前感がぱんぱんに膨らんだ6つの世界*1を、10分以内に転換可能な舞台美術で取りまとめる手腕にはただただ恐れ入ります。床が持ち上がったりフラミンゴが立体化するたび小声で驚嘆する。

*1:とくにバナナ学園純情乙女組→ワワフラミンゴという繋ぎ方は空前絶後。暴漢に脅されて連れて行かれた先が茶道部だった、みたいな衝撃。ごめんよ喩えが下手で。