口許に浮かぶダンス

青年団国際文化交流プロジェクト2009 「キョウトノマトペ Kyotonomatopee」
作・演出:ロラン・コロン

@アトリエ春風舎

 自分たちが普段あまりにも普通に使っているものだからこそ『日本語に興味がある外国人』の、その興味の矛先に僕は興味があったりもして。そもそも、ロランコロンって名前自体が軽やかに擬音っぽいのもポイント。下駄履きで夕涼みが似合いそう。
 どれだけ流暢に話せようとも、外国語ってものを僕らは原則「音」としてしか取り扱いようがないわけで、意味を蹴散らしながら発語の快感だけを追っかけてく姿勢は言葉を覚えたての子供のように無邪気に跳ねて無条件に楽し。『私の言葉はパントマイムではない』と嘯きながらも、徐々に彼らの言ってることが理解できるようになっていく後半部に鳥肌が立つ。やってることは全く違えど、地点とか倉地久美夫とか、もしくは「つぎねぷと言ってみた」を初めて聴いたときに近い衝撃と発見の連続。