ありがとうございました

 ベターポーヅ・プロデュース公演『ハンサムユニオン』、無事全日程を終わらせることができました。観に来てくださったすべての人と、結果観に来れなかったけど少しでも観たがってくださったすべての人、公演に関わってくださったすべての人と、僕を公演に関わらせてくださったすべての人に、まずは感謝。出演者はもちろんのこと舞台班から音響照明、演出助手に至るまでその名に恥じぬハンサム達が勢揃いする中、唯一の例外みたいな顔して参加していた不届き者でございます。
 僕は劇場の撤収作業というのが苦手で、それなりの期間にわたり馴染んできた舞台セットがテキパキと解体され運び出されていくのは寂しいものです。あれもこれも、もう二度と見ることはできないんだなあ、なんて思う。せっせと藁人形*1を作った夜も、猫トイレの砂を求めて都内各地のペットショップを駆けずり回った日々も、あのかっこいいダンスも、馬上からダメ出しする西島さんの姿も。
 たまに自分が本当に芝居が好きでやっているのかわからなくなるときもあるんですが、睡眠と食事しか削れる時間がないような状況に陥ることもしばしばなこの仕事、嫌いだったらとっくに辞めてるわけですから。正直、作業中せっぱつまるあまり誰にも聴こえない小声で「もうあかん、もうやめる」とか呟いたことは一度や二度じゃありません。しかし現在、打ち上げから帰る朝の、やたら静かな電車の揺れの中、やめるどころか次の現場を楽しみにしているのも事実。つくづく因果な仕事だな、と思います。
 さあ、今日一日バカみたいにグーグー眠ったら、明日からは〇素モード。ふたたび演劇という名の美味しい煮え湯を飲みに行ってまいります。

*1:もちろん小道具としての、です。プライベートでやってたわけではありません、念のため。