予測不能

メガロザ「七つの罪の海」
作・演出:目黒二重

@ウエストエンドスタジオ

 客入れ音楽がやすきよ漫才。
 テンション芝居に脱線コントに下ネタ連呼に唐突ダンス、しかもそれらが偶然なのか意図的なのかわからない、妙にアンバランスな変拍子リズムでたたみかけてくるので、僕の口はぽかんと開いたまま。でも不快じゃないし、つまらなくもないし、むしろ快。ベタポを初めて見たときと同じような「自分でも理由のわからない面白さ」に身をまかせていると、最後そのぽかんと開いた口の中に直球のメッセージみたいなのが飛びこんできて、受け身を取るひまもなく心動かされてしまう。いつもふざけてばかりいる友達に悩み相談したら的確な答えが返ってきた、みたいな。
 出演していたサンチャゴ吉田氏が役作りのため斬新な髪型になってて驚く、というより、驚くタイミングを逃す。なんせ意外すぎて舞台上にいるのが本人だと気づくまで10分かかりましたから。あとからその髪型が指定されたものではなくアドリブだったと聞かされ、驚きさらに倍。