仮装大賞なら21点
@下北沢ザ・スズナリ
当日券の長蛇の列に並んでどうにか入場する。やたらと出費のかさむ今月なのに、チケット代4500円も必要経費だとしか思えない。まだ2月だというのに申し訳ないけれど、そして少なからず演劇に関わる人間としてこんなこと言っちゃうのもどうかなって思うけど、正直言って今年中にこれを超える作品と出会える気が全然しない。
怪異がテーマなだけあって、次々に起こる怪現象。頭が割れたり、頭が回転したり、ハサミが踊ったり、イモムシが羽化したり、自分が増えたり、星を食べたりと、人間技ではない芝居の連続。二度と再現不可能な舞台と、二度と再現不可能なワークショップ的シンポジウム的アフタートーク。『モノに命を宿らせる』という点で受けた感銘は計り知れず、本当なら一文字幕の後ろ側に隠れて見えないはずの操り手がクリアに見渡せる最前列なのをいいことに、その真剣な眼差しと手元の機微ばかり見てました。