ここで待つ

properties2007-04-27


 本番初日。毎度のことながら最も緊張感漂う日、なのですが、今回はいつにも増してイレギュラー要素が多い初日。家の鍵をなくすもの、無意識に奇声をあげるもの、ひときわ激しく飛散するもの、頭に何か乗せているもの…あと、『小道具じゃないかもしれない仕事』を終えた僕の身に『完全に小道具じゃない仕事』が飛び込む。終盤あたり、何かが飛び出します。何かが。
 事前に内容を知らずに客席から見るのと、スタッフとして参加しながら見るのとでは同じ芝居でも全く違ってみえるものですが、蛍細工に関していえばそのブレが予測もつかない方向に作用することが多く、理科室でラベルの書いてないビン詰めの液体を無作為に混ぜあわせるようなスリルが味わえます。アンケートを読むかぎりでは、ひとまず蛍細工という異空間のドアをこじ開けて中を覗かせることには成功した模様。あとはその異空間を快に染められるか否か、そこですべての勝負は決まる。