ぼくらはみんな脊椎動物

 これまで、厳しい現実・不測の事態・勇気を要する決断などに対して弱腰だったことは数知れないが、まさか本当に物理的に腰が弱っているとは思わなかった。なんて、うまいこと言う余裕くらいはとりあえずあるのだ、というアピール。
 近頃頻発する腰痛の原因が、先日ついにレントゲンによって特定されてしまいまして、しばらく通院することになりそうです。唯一の救いは絶対安静や静養ではなく『重いものを持ち上げたり、長時間同じ姿勢のままいないほうがいい』だけなので、実は『いろいろ動きまわってるほうが負担は少ない』ということ。動きまわることを許された病人という、傍からは健康にしか見えないであろう状況(しかもソイツは健康なくせに重いものを持ちたがらないのだ!)に戸惑ってはいますが、少なくとも芝居と手を切らされる羽目には陥らずに済んだのが不幸中の幸い。腰の曲がった爺さんが杖を振り回して暴れながら「わしゃ止まると死ぬんや」って有名なギャグがあったが、あれを地で行くような人生ならさぞ面白かろうと、けっこう本気で思う自分がここにいる。
 まあ、強がるだけならタダですから。そんなことより小屋入りだ。まったく、ひとが珍しく真剣に生きてるときに限って、やれ風邪だ蕁麻疹だ腰痛だと、ここんとこ外野がうるさすぎた。いずれ来るべき時が来たなら喜んでそっち行ってやるから、病魔よ、しばらく僕に構わないでいてくれないか。