資金洗浄あるいは銭洗い弁天

武谷公雄一人芝居 「マネー$ロンダリング
脚本・演出:梶山裕三・河原啓太(バングラッシー)

@東松原broaderhouse

 知り合いの照明さんからお薦めをいただき、観劇。
 武谷さんとは昔、僕の記念すべき上京後第一発目の小道具仕事であったコマツ企画の日替りゲストでお会いして以来。当日朝に打ち合わせて超特急で作った、パンチカーペットをギザギザに切ったやつを貼りつけた烏龍茶の段ボールを頭にかぶり「チープなライオンキング」を演じていた当時の印象は今も残っています。
 一人芝居やショートコントやモノマネ30連発、とっておきの特技披露*1といった諸々を、さらにはこの公演の存在意義(どうしてこんなことをやらなくちゃならないのか)を、主演俳優が50万円を騙し取られたという「現実」で包み込む構成の完全勝利でした。あの手この手で観客からお金をかすめ取ろうとする直球コンセプトの切迫感が非常に爽快。まさしく全財産を注ぎ込んだ、いや、全財産(キャッシュ)そのもので作られたフリーカンパシステム搭載の舞台装置には感動すら覚えた。

*1:その特技が何なのか、ここに書くことはできません。これを知ってるのは見に行った人だけの特権だと思うので。