風車は音もなく

properties2008-01-14


 こゆび侍「ドン・キホーテの恋人」終了しました。ありがとうございました。
 「内側」と「外側」に関する話を描く作家は多いと思いますが、「外側」から全部わかった風な顔して描くのではなく、視点は「内側」に据えたまま凛と「外側」を睨みつける姿勢はまさにドン・キホーテさながらだなあと、そんなようなこと思いながら見ていました。この男はいつか本当に巨大な風車をねじ伏せてしまうんじゃないだろうか、とも。
 役者の底力を実感したのも今回の公演があればこそ。主役級の二人がそろって喉をつぶすというアクシデントを乗り越え、最後まで声のかぎり演じた楽日は僕の中では文句なしのベストアクトでした。万が一のために準備だけはされていた(実際は作動しなかった)代替案も実は少し楽しみだったりもしたんですが。