出題編(ヒントなし)

桃園会 「追奏曲、砲撃」
作・演出:深津篤史

@下北沢ザ・スズナリ

 この世にはこの様に同音異義語があるように、ダジャレがあるように、聞き間違いや言い間違いがあるように、たいていの言葉の意味なんて止まる寸前のコマみたいに軸がぐらぐら揺れてるものですが、さて、では軸が傾いたり折れたり曲がったりしたコマは一体どういう軌道で回るのでしょう。答えはたぶん、この中に。
 南の島とミナミのシマで沖縄と大阪が混ざりあってから異形のカーテンコールに到るまで、シュレッダーにかけられた台本の紙吹雪を浴びているみたいに言葉が破片で撒き散らされる。運よく文章として繋ぎ合わせられるパーツもあれば、全くどこに配置すりゃいいのか戸惑うパーツもあって、はっきりしていることは降り積もった紙吹雪の体積ぶんだけの積もる話が確かにそこにあったことと、シュレッダーにかけられたお話はもう二度と元に戻らない、ということ。