贅を企む

クリウィムバアニー 「贅沢ラム」
振付:菅尾なぎさ

吉祥寺シアター

 クリームバニーではなく、クリウィムバアニー。この伸び具合が、ドンドルマみたいなモッチャリした伸び具合こそが真髄のような気がします。
 動と静と、時々トイレとビュッフェ。最前列でシャンデリアからポタポタと垂れ落ちるアイスクリウィムの色気に見とれていたら、天蓋付きベッドは夢のネズミの電飾パレードに。
 選曲の振れ幅がものすごくて、激しい曲が突然鳴り止むたびに舞台上を包むのはパーティータイムの終わりのような退屈と哀愁。誰かの食べ残しを無言で片付けたり、音楽の流れないホールの床を余った大皿料理持って走り抜ける裸足のウェイトレスの哀愁。
 知らない間に松浦和香子さんが松浦羽伽子さんになっていて驚く。誤植ではなく改名したようです。そして、示し合わせたでもないのにベタポメンバーの大半が今日に揃っていたのにも驚く。久しぶりに再会した西島さんは見た目全くあの頃と変わっておらず、それはもう「次回公演いつですか?」って尋ねたら答えてくれそうなほどにあの頃と変わらずお元気そうで、ドライなのに冷たさを感じない不思議な印象も健在。