円運動の切れ間から

カナデコトビート 「ルーティーンワーク、けけけ」
作・演出:相馬加奈子

@早稲田どらま館

 ピースの煙草、着信拒否、akasakasacas、ジャスコ内恋愛、残る人、止める人、帰らない人、いなくなった人、狭すぎる円形舞台、棺みたいな病室のベッド。あらゆる面倒事を素通り回避しようとする上辺だけのコミュニケーションを経て、そこそこ入り組んだ人物関係を暗転明け5秒でさり気なく繋ぎあわせる静かなラストシーンが美しい。
 本人に確認したわけじゃないから万一ということもありうるけれど、東京の作家には絶対に書けない『地方出身者のハートをピンポイントで撃ち抜く芝居』だと思います。