なしくずしの楽園にて

乞局(コツボネ) 「芍麗鳥(シャックリ)」
作・演出:下西啓正

下北沢駅前劇場

 本物を見たこともない人たちが見よう見まねで神様をやろうとして失敗する、だけならまだしも中途半端に成功してしまったばっかりに、いちばん醜い形で地べたを這う便所裏の国造り神話。
 選民思想という名のスープ鍋を蹴つまずいてひっくり返しちゃったみたいな惨状を前に、天は人の上になんとかかんとかって言葉が結局まず人の上に天ありきで語られてることを痛感する。