ほがらか思考停止

シベリア少女鉄道スピリッツ 「キミ☆コレ 〜ワン・サイド・ラバーズ・トリビュート〜」
作・演出:土屋亮一

@新宿タイニイアリス

 なぜか劇団名が5文字長くなって復活。そのうち評判だけが独り歩きして「高度な文化人だけが足を運ぶ劇団」みたいになっちゃうのは僕としても大変癪なので、ここで改めて言いますがシベリア少女鉄道は永遠にくだらないです。「ポストモダン的アプローチ」よりも「とてつもなく半径の広い内輪ネタ」を、ナンセンスよりもデタラメを、脱構築よりも増改築を全面的に優先する、そのスピリッツは今も健在。
 おそらくあの閃光きらめく一瞬のためだけに逆算して作られた世界は、いつになく『大の大人が寄ってたかってこんなものを作ってもいいんだ』という慈愛に満ち溢れていた気がします。持続80kmで縦列駐車をキメるがごとく、なんというあらっぽい緻密さだ。