ぼくは政経ができない


 言ってみるもんだ、のご縁により、小屋入り前日のこの日に次の次の仕事の打ち合わせ。お話自体はずいぶんと前にいただいていたのですが、なかなか予定が合わず、ここにくるまで長かった。もう一生会えないのかと諦めかけた日もあった。待ち合わせの極意とは相手を信じてひたすら待ち続けるしかないのだと知った29の春。
 そして僕は今回の一件により、生半可な方法じゃ僕を怒らせるのは不可能だということを改めて自覚する。ここでたとえば(パフォーマンスとしてでも)怒ってみせるのが政治的には有効打なんでしょうけど、僕は多分もっと直接的な信頼関係でもって繋がりたいのです。作品で返してくれるなら特に不満も無いし命に別状も無いし。
 さて二つ返事で引き受けたはいいものの、おそらく過酷な現場になるだろうと予想はつきます。何がって、僕の平均睡眠時間の話。もう若くないし今度こそ死んじゃうかも、とか思うのですが、悲観趣味じゃなくても放っといたって人は死にますから、どうせなら恍惚としたまま死にたいし、あわよくば生きてられりゃ最高。
 そんで明日からはぬいぐるみハンター小屋入りです。暴れるんだろうなあ、きっと。参宮橋が参宮橋じゃなくなるくらいの勢いで。