プラットフォームで見送って

PLAT-formance 「express」
作・演出:オカヨウヘイ

王子小劇場

 以前にも全く同じことを書いたかもしれませんが、「緻密に計算し尽くされた過ぎたコント」というのは驚きや感心が先んじて肝心の笑いが霞んでしまう危険を常にはらんでいて、それへの対策ができている点でやっぱりこの二人は演劇なのだなあと思います。緻密さの隙間にあいた小さな穴を見逃さず広げて遊ぶ男子校的無邪気さの結晶。思いついたことをすぐにその場で試す、滑る、拾う、繋ぐ、という一連のコンビネーションは磐石すぎて溜め息が出そう。
 2000年もの時間を知らず知らず股にかけて笑いながらノスタルジアにまみれていく瞬間の、舞台奥へと吸い込まれる大きな影が印象的。
 以下、またしてもタイトルは勝手につけてしまいましたが構成を。

  1. news express
  2. 最後の終電
  3. 酔っPaLAT-formance
  4. 不審物
  5. アイアンボーイ
  6. エレジー(ソロ)
  7. 切符を拝見
  8. 帰郷者たち
  9. 分岐点
  10. 終着駅