スプラッター匠

 過去を振り返れば、高校のころは暗い英単語にばかり詳しい少年でした。覚えても使うアテもないくせに、受験必須単語や構文なんてそっちのけでagonyだのlamentだのslaughterだの。
 だからなのか、因果律が巡り巡って今、こんな小道具をせっせと作っているのは。しかも、ノリノリで。暑いのと、服が汚れないための配慮と、一石二鳥ということで裸の上半身に、返り血(塗料)と返りボンド(木工用)を浴びながらノリノリで。作業後に体を洗おうと風呂場で鏡を見るまで気がつかなかったんですが、こうやって文字にしてみると自分の姿は相当やばいですね。ひとり暮らしは客観性を見失ってしまいますね。作ってるモノがモノだけに、のめり込んで我を忘れるのは人道的に少々いただけない。気をつけねば。
 塗料を乾かすために小道具をベランダの物干しに麻ひもで吊るして一晩置いておいたのですが、そのことを完全に忘れて朝カーテンを開けたときは腰が抜けるかと思いました。まあ、そんなもんです。そんなもんが着々と作られているのです。