子供には見せられないけど、童話

 終わりました、網膜火傷。ご来場の皆様ありがとうございました。pit北/区域という場所を『大都会の真ん中に出現した巨大なアリジゴクの底』に仕立て上げ遊び尽くした今公演、いかがでしたでしょうか。打ち上げの席で僕を評して『おもに肉にかかわる仕事』といった声があり(背後から不意に聞こえたので発言者は誰だかわからず)その誉められてるのか何なんだか解らないがとりあえず的確なキャッチフレーズに、あぁまた変なイメージついちゃったよとか思いながら、まったくもって悪い気がしなかったのもまた事実。その道を極めるもまた一興。
 毎ステージ終わるたびに、落下の衝撃でひび割れた手足を懐中電灯で照らしながらくっつけ治していく自分を自分で「外科医」と呼んでいた、あの密やかな手術の時間ももう終り。打ち上げ帰り、乗客の少ない静かな始発の車内で西山氏(アリジゴク役)が小さく呟いた「ほんまにさみしいな…」のセリフが印象的でした。