うれしいけど悲鳴

 クロム稽古場。いろいろ試してもらったり、いろいろ勝手にイメージを思い描いたり。
 台本から拾い出した小道具の数はそう大した量でもないのだけど、後から打ち合わせれば隠し持ってる手数のなんと多いことか。発想が発想を呼び、妄想と合体して膨らみ、本来ならそれを小道具スタッフが現実的なラインに抑えるべきところを、期待されてるプレッシャーからか自ら率先して無茶なビジョンを提示する僕の墓穴の半径は広がってゆくばかりなのでした。そんなの作れるかい!の一言が出かかった喉元あたりで、面白そうだ!の一言が追い抜いて先着ゴール。結果「口から出まかせを次々メモる」という、未知の打ち合わせ空間に迷い込む。