人のティーシャツを褒めるな

properties2008-06-28


 壊したとか、増えたとか、「小道具に関する言い出しにくいこと」がある時にはとりあえず僕のご機嫌をとることから、という変な規則のせいで(僕が強制したわけじゃないことだけは声を大にして言いたい!)最近じゃ褒め称えられるたびに人間不信です。しかも、なぜかみんな服装ばかり褒めてくる。どうせ同じお世辞ならもっと内面を褒めてください内面を。
 作業は確かに佳境に入ってるはずなのに、一向に峠に着く気配がない。というのも普段ならアレとソレは完成済みで残りはコレに専念、みたいに順番に片付けていくのですが今回はそれがなく、ほとんどすべての小道具が完成度90%で止まっているせいか落ち着かないのです。ごはんに例えるなら三角食べ。いいことじゃないか。しかしどんなにたくさんの料理を出されても残さず完食しなければならないのが今の僕に課せられたルール。小学生の給食のように人目を盗んで食べきれないパンを一枚こっそり机の中に隠す、なんてこと(常習犯でした)今はもうできないし、やりたくもない。残したパンは忘れたころにカビを生やして僕の前に立ち塞がるのだろう。何かの暗喩っぽい言い方をしているけど、ただのダメな子供の話だ。
 さて、稽古。こちらも90%地点まで組上がっていますが残りの10%をどう遊ぶか日々探究している様子。見るたびに全く違う面白さが現れるので、すっかり稽古場リピーター鑑賞者となる。作業しながらも「あ、ここのシーンは見たい」と手が止まることも多く、「気が散るからもうちょっと面白くなくしてくれないかな」なんて理不尽なクレームもつけたくなってしまう。