旅の宿王子


 小屋入りして2日め、仕込みは経過順調。舞台が建って物が置かれて初めてわかることも多数あるし、視覚的おもしろさの追究はまだまだこれからです。皆様の目には『旅、旅旅』かなりトリッキーな作品に映るやもしれませぬが、わかる/わからないを飛び越えた先にある「見えた」の境地まで連れてゆきたい。世界をガチガチに固定しているネジを全部外して、もう一度ひとつずつ優しく留めなおすような感じになったらいいな、っていうのは僕の勝手な希望的解釈ですが。
 ところで僕は全長3m近くにもなる物体を作っているのが「小道具」だってことをもう少し疑問に思ってもよかったのかもしれない、と今さらながら。しかし、作ってしまったものは仕方ない。誰がなんと言おうとこいつは小道具です。