I WAS DAZAI
- 「Project BUNGAKU 太宰治」
- 原作:太宰治
『HUMAN LOST』 演出:広田淳一(ひょっとこ乱舞)
『燈籠』 演出:吉田小夏(青☆組)
『ヴィヨンの妻』 演出:松枝佳紀(アロッタファジャイナ)
『人間失格』 演出:谷賢一(DULL-COLORED POP)@八幡山ワーサルシアター
太宰治の小説を僕が初めて読んだのはいつだったかも、どこで読んだのかも忘れてしまった。文学部を出てるくせに自分から文学に親しんでいったことのない僕のことだから、教科書に載っていたのかもしれない。だけどあんな薄暗い小説、夢も希望もある中高生に読ませちゃ駄目だ。音読と称して生徒を立たせて公衆の面前で「生まれてすみません」なんて言わせちゃ駄目だ。
そう思っていたのは、とんだ見当違いだった。太宰のやつは意外とPOPだった。にくたらしいほどに。
サンクスギビングッドモーニング
- 味わい堂々 「アジミ杯」Aチーム
- 演出:岸野聡子
- 『小人を待ちながら』 脚本:北村耕治(猫の会)
- 『こちらレニングラード西・国立バレエアカデミー石巻支部』 脚本:タケノボリ
- 『本当に怖い女の飲み会』 脚本:名嘉友美(シンクロ少女)
- 『サツキとメイとスカイツリー』 脚本:佐々木充郭(バジリコ・F・バジオ)
@北池袋アトリエSENTIO
どんな脚本であろうとカラッと清々しい秋晴れのような作品に仕上がってしまうのは、単に演出家の力だけじゃなくて味わい堂々という特殊な引力で結びついた三人だからこそ為せるワザだと思うのです。岸野さんが他の役者を演出しても、よそから呼んできた演出家に味わい堂々を演出させても、きっとこんなふうには作れない。「役者である前に仲良しであり、仲良しである前に役者である」タマゴニワトリ論のように互いに入れ子になった関係性から繰り出される軽快なフットワークと確かなチームワーク。