2009-01-01から1年間の記事一覧

46階まで150cm

tsumazuki no ishi 「トランスフォーム、ゴーホーム」 脚本:スエヒロケイスケ/演出:寺十吾 @下北沢ザ・スズナリ

博士の鼻に異状あり

PLAT-formance 「JUNK」 作・演出:オカヨウヘイ @学芸大学千本桜ホール 純粋なコントの舞台を観るのはかなり(年単位で)久しぶり。こうみえて僕、って見えてませんが、小学校の卒業アルバムに書いた将来の夢は「漫才師」でした。

揃う

立て看板を見た瞬間、足が震えた。こんな奇蹟みたいな出来事が起こっていいのか。これは夢なんじゃないのか。「革命だ、これが本当の無血革命だ」大袈裟じゃなく、そう思えた。 東急ハンズ新宿店の上にユザワヤが開店! ...おや、温度差。 いいんです別に、…

日々の泡、夢の滓

浮世企画 「あぶく」 作・演出:今城文恵 @荻窪アール・コリン 関東小劇場界の名軍師にしてカリスマ演出助手、満を持しての旗揚げ公演。数多の現場をかいくぐってきた人なだけに、否応なしに期待はうず高く積もる。

アフターサーヴィス

あらかた小道具は提出して、お仕事終わりっ。とはならず、どういうわけか選曲とか動線とかについて演出家と顔つきあわせて一緒に悩む。 こんなことやってっからこゆび侍所属と間違われるんだよな、でも一応仮にも自分が絡んでる芝居を自分が楽しめるレベルま…

着眼点の問題

いつになく「どうして僕はここにいるんだろう」感の強い現場(なにしろ小道具が...小道具が!)なのですが、なんか部活の顧問みてえなポジションで参加しております。どういうこった。 脚本をもらったときは全く気づかなかったけれど、そうか、この設定にこ…

思い出はいつも芋づる式

「怒りに我を忘れる」のジェスチャーゲームだとしたら最高の模範解答みたいな大人を通勤途中の道端で目撃。そりゃあもう凄まじい剣幕だったのですが、人は本当に怒ると携帯電話をあんなふうに持つのだな。勉強になりました。

戦争はTVの中(しかも客席からは見えない)

the end of company ジエン社 「コンプレックスドラゴンズ」 作・演出:作者本介 @日暮里d倉庫 結局またしても2回観に行ったのです。面白い芝居が増えたのか、それとも僕の感動の閾値が下がったのか。前者であってくれ、どうか。 贅沢なメディアの使い方…

窓の外は死んでいる

the end of company ジエン社 「コンプレックスドラゴンズ」 作・演出:作者本介 @日暮里d倉庫 たぶん誰しも、作品を作るにあたって「面白い作品」を目指すとは思うんですが、ジエン社の演劇はその大前提を疑うところから始まっています。つまり「そもそも…

日本語の夜更けは近い

驚異的な言語感覚をもった青年とコンビニで出会う。「ありがとうございました」を「ありょろうらいやしたー」とか言ったりする人は多いが、彼のそれは群を抜いていた。 「800円いらっしゃいませー」 「22円のお返しくださいませー」 そのあまりにも淀みのな…

トラッシュボーイ

今月は「ゴミを捨てようぜ月間」です。まあ月間なんか設けないでもゴミは普通捨てようぜって話ですが、廃材がいつか何かに化けると信じてやまない職業柄、わけわからない物品が部屋に散乱。ざっと見渡しただけでも金網、おたま、ゴムチューブ、造花、額縁、…

喜劇と悲劇とドアtoドア

電動夏子安置システム 「深情さびつく回転儀」 脚本・構成:竹田哲士/演出:高松亮 @新宿サンモールスタジオ ルーレットによって6通りに変わるラストシーン…と聞かされて、構成技術の巧みさよりも僕の興味はむしろ『ぶっつけ本番の6パターンに瞬時に対応…

銀河家族

ままごと 「わが星」 作・演出:柴幸男 @三鷹市芸術文化センター・星のホール

大型でも強くもないましてや台風でもない僕たちはそれでも勢力を保ったまま

次に繋がる話があれば繋がらない話もある。どんなに威勢よく空中ブランコに乗っても、飛び移る対岸が存在しなければ引き返すしかないのです。双葉双一の『イン・ザ・ナイト・マイ・フェスティバル』を聴きながらそんな物思いにふける。歌中に登場する空中ぶ…

物欲の復活祭

公演終わって一息ついて、数ヶ月ぶりに魔窟へ足を運ぶ。「魔窟」と書いて「タワレコ」と読みます。気になるCDを片っ端から手にとって歩き回ってたらあっという間に20枚を超えたので、あわてて片っ端から棚に戻しまくって3枚に絞る。 フォグランプアーティ…

本屋稼業はじめます

先日、こゆび侍の会場にて初めて上演台本の販売を行わせていただきました。期間中かたくなにBプロジェクトと呼んでひた隠しにしていたあれのことです。 Nichecraftが「小道具の必要ない劇団から如何にして仕事を獲得するか」考え抜いた結果のひとつが、この…

世界なんて琥珀に染まっちまえばいい

こゆび侍『はちみつ』全日程終了しました。ありがとうございました。千秋楽は奇蹟としか呼びようがない出来事がいくつも起き、燦々と照り返すはちみつ色に網膜ゆらりと溶かされました。 こゆび侍で小道具をやると、毎回1つずつ新たな発見があり、小道具とし…

ブラッシュ・アップ・マジック

こゆび侍3日目を迎えました。役者の演技はもちろんのこと、小道具も進化を重ねることを余儀なくされています。同時平行でやっているはずのマダマダムーン*1の場当たりもゲネプロも見ないで王子にいるのはなにゆえか、って思いながらケータリングのお菓子な…

万難を排して背水の陣

小屋入りしてしまいました。小道具班は最終調整完了、あとは幕が開くのを待つばかり、ってわけにもいかず。Bプロジェクト(まだ伏せるのか実体を)と同時進行にて楽屋とロビーを行ったり来たり足首ぶつけたり。 とりあえずアドレナリンとドーパミンが出てい…

シュトゥルム オア ドラング

こゆび侍には時として『脚本が消え失せる』瞬間が訪れます。言い換えるなら、これはフィクションであって舞台上に存在しない第三者(脚本家)が書いたプロットに則って役者が動いたりしゃべったりしているにすぎない、ってことを完全にすっぱり忘れさせられ…

*おおっと*

右肩にボアコンストリクターが乗っかってるみたいな肩凝りが続く。ボアコンストリクターなんて乗っけたことないけど。 久しぶりに会う人たちから立て続けに「太った?」と聞かれるので、自覚はないけどそうなんでしょう。次聞かれたら「地デジ対応でワイド画…

わたくしどものナイーヴ

「マニュアルのない仕事ですが、オートマでもありません。」というのはNichecraftの没キャッチコピーのひとつ*1ですが、マニュアル(正攻法)がないくせにマニュアル(手仕事)に頼るほかないこの作業には基本的な弱点があって、ことあるごとに僕の前に立ち…

語り草になるほどの困り顔

新宿西口近辺を小走りで移動中、なにかが足元にまとわりついている感触が。ほら、ガムテープの切れっ端がくっついたとか、靴の裏の溝に小石が詰まったとか、誰しも経験あるでしょうそういう違和感。人混みの中だったので屈み込んで取り払うこともできず、頃…

渦巻いて承転起結

こゆび侍も小道具が出ました(出揃いました、とは怖くてまだ言えない)。つまり完本。なんかこう、自分が関わってる芝居を褒めると妙な意味合いに取られそうであれなんですけど、あんなに解りにくく取っつきにくかったこゆび侍*1はどこへ行ったんだ、と言い…

襤褸で寝てても枕は錦

どっかの駐車場で某演出家とうちの父が何故か「石を投げあう」という大人げなさすぎるタイプの喧嘩をしているところに出くわし、咄嗟にどっちの味方をすべきか迷った末に「50mくらい離れた安全圏からこっそり110番する」という人間として最も保守的な手…

馬鹿と真面目の図地反転

ポップンマッシュルームチキン野郎 「もう嫌んなるくらいハピネス」 作・演出:吹原幸太 @吉祥寺シアター 小道具が結構とんでもないとの噂を聞きつけ、初見。会場内に入るなり舞台中央でPSPで遊んでるケンタウロスと目が合い、開演前から脱帽。しかし、…

救命過去病棟2076

カムヰヤッセン 「トラベリング・オン・ザ・シャーレ」 脚本・演出:北川大輔

ピタゴラな人

密室から黒猫を取り出す方法 名探偵音野順の事件簿作者: 北山猛邦出版社/メーカー: 東京創元社発売日: 2009/08/29メディア: 単行本 クリック: 40回この商品を含むブログ (38件) を見る 一部からは「物理の北山」なんていう予備校講師みたいな通り名で呼ばれ…

正三角関係/トリビュート・アルバム

味わい堂々 お味見公演「アジミ祭」 演出:岸野聡子/映像:荒船泰廣(sushi film) 『アジミ祭』 作:味わい堂々 『マッチ売りの少女たち』 作:成島秀和(こゆび侍) 『中日vs女子』 作:佐々木充郭(バジリコ・F・バジオ) 『ペプシの神』 作:吉増裕士…

映像化絶対可能

ここに死体を捨てないでください!作者: 東川篤哉出版社/メーカー: 光文社発売日: 2009/08/20メディア: 単行本(ソフトカバー)購入: 4人 クリック: 77回この商品を含むブログ (34件) を見る 意外な真相と大胆なトリックがあるからといって、たったそれだけで…